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カツオ「うちのギルドマスターって誰なの?」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 11:51:42.32 ID:26yPIkAl0
カチカチッ

平日の真昼間、平穏な磯野家の部屋に静かに響くクリック音




カツオ「おっ、混沌の宝石みーっけ、今日はマジツイてるぜw」

コンコンッ

ワカメ「ただいま?お兄ちゃん・・?また学校行かなかったの・・?」

カツオ「うるせーな!今日は俺的開校記念日で休みなんだよ!!」

ワカメ「お兄ちゃん・・いい加減ゲームやめようよ・・・クラスのみんな心配してるよ」

カツオ「はいはいワロスワロス」

ワカメ「お兄ちゃん・・・」


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 11:53:44.20 ID:26yPIkAl0
お兄ちゃんは変わってしまった。

小学校の頃は帰ってくるなり野球道具を持って家を飛び出してしまうほど元気のが

中学で気の会う友達が見つけられなかったのか・・・

お兄ちゃんは入学して1週間で学校へ行かなくなってしまった。


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 11:56:06.97 ID:26yPIkAl0
サザエ「カツオは?」
ワカメ「まだゲームやってる・・」
サザエ「そう」

夕ご飯時、いつもなら家族全員揃っての楽しい食卓も
いつの間にか所々穴が空く様になった。

カツオお兄ちゃんの席


そして


お父さんの席


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:04:27.15 ID:26yPIkAl0
お父さんはお兄ちゃんが小学校6年生に上がったときに交通事故で亡くなってしまった。
相手の飲酒運転によるものだった。

裁判を起こし、最前線に立っていたのもお兄ちゃんだった。

当然のことではあるが裁判は勝利、磯野家には多額の保険金が舞いこんだ。





今思えば、その多額の保険金が私達の家族を狂わせてしまったのかもしれない。


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:06:10.34 ID:26yPIkAl0
お母さんはお父さんが死んだ悲しさを紛らわすかのように次々と宝石や高級ブランドを買い漁った。

マスオお兄さんは一家の新しい大黒柱を勤めようと財産や葬儀などの手配を一人でこなした。

お姉ちゃんは相変わらずだが、カツオお兄ちゃんは裁判後、プッツリ糸の切れた人形のように

無気力な状態になってしまった。


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:08:55.41 ID:26yPIkAl0
毎日学校から帰ってきては部屋に閉じこもり、漫画を読んでいるだけである。

心配した中島君が野球をしよう、と誘いに来ても

お兄ちゃんまるで初対面の他人のような振る舞いで追い返してしまった。


中島君はその後何度かお兄ちゃんを遊びに誘ってくれてはいたが

とうとう、来なくなった。


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:11:57.23 ID:26yPIkAl0
そんなお兄ちゃんにも友達ができた。

真田君という隣のクラスの男子である。

真田君は何度かうちに来てはカツオお兄ちゃんと親しげに話しているのを見る。

その時のお兄ちゃんの笑顔が昔のお兄ちゃんとソックリで

私も、お姉ちゃんも、このまま昔の元気なカツオに戻ってくれることを密かに願っていた。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:16:34.11 ID:26yPIkAl0
真田「やっぱりローゼンは銀様に限るでござるよ!!」

カツオ「僕は断然蒼い子だな、ボーイッシュな所がどことなく花沢さんに似ているんだ」

真田「そうだ!!カツオ殿!みなみけ?おかわり?の再放送が今夜やるでござるよ!!」

カツオ「ああ、絶対に見るよ」




部屋から聞こえる楽しそうな談笑
どうやら真田君は中島君のようなアウトドアな子とは違って、インドアで読書を楽しむ子のようだ。

野球をやってたお兄ちゃんも好きだったけど、


お父さんが死んだ悲しみを少しでも埋めてくれる存在、真田君に感謝していた。


27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:29:16.06 ID:26yPIkAl0
真田君は毎日のようにうちへ来ていた。

それと同時進行するかのごとくお兄ちゃんの部屋もジョジョに変わっていった。


野球関係の雑誌から雷撃ナントカという名前の雑誌

いわゆる「萌え」というやつであろうか。

部屋に張ってあったポスターもイチローからかわいい女の子のアニメキャラへ変わっていた。



部屋の片隅に丸められたイチローが、何かを訴えているような気がした。


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:31:20.36 ID:tyEggJZ10
あれ・・・俺ってカツオだったのか・・・?


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:34:04.87 ID:26yPIkAl0
本棚にはお兄ちゃんが毎月お小遣いを溜めて買い続けていたブリーチも23巻で時間が止まっている。

その下にローゼンメイデンという漫画が新たに本棚の時間を築き上げていた。


始めは私も「萌え」という概念にきめぇwwという感情を表さずにはいられなかったが

真田君しか接してくれる友達がいない今、私に口を出す権利などないのだった。


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:40:27.02 ID:26yPIkAl0
そんな毎日が続く中、私は衝撃的な事実を知ってしまった。

お兄ちゃんは、学校へ行っていなかったのだ。

そのことを知ったのは夏休みが後数十日で始まる夏の暑い日

お兄ちゃんはいつものようにランドセルとあの昭和くせぇ帽子を被って家を出た。


学級委員である私はいつもお兄ちゃんよりも先に家を出るのだが

今日に限って5時間目の音楽で使うリコーダーを探すのに戸惑ってしまい

お兄ちゃんの後を追う形で家を出た。


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 12:48:16.43 ID:26yPIkAl0
いつもとは違うシチュエーション
面白半分で私はお兄ちゃんをスネークすることにした。


タバコ屋の角を曲がった所で真田君に会い、二人は楽しそうに学校までの道のりを歩いていた。

もうすぐ学校へ着く、というところで奇妙なことに気づいた。

二人はいつもなら右へ曲がるはずの角を左へ曲がっていた。

左へ曲がると駅の方面、つまり学校とは真逆への道のりになる。


寄り道でもするのだろうか?

しかし登校時間も迫ってきてる今、わざわざこの糞忙しい朝に寄り道などするだろうか


事実、私ですら今遅刻しそうなのだ。

時計を見る、8時15分・・・後15分で学校が始まってしまう。


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/24(木) 12:53:34.86 ID:P+v18O220
わかめも相当じゃねーか保守


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:04:00.52 ID:26yPIkAl0
学校のLimitが近づく中、二人は意に反してどんどん逆方向へ進んでいく。

閑静な住宅街から、ビルの立ち並ぶコンクリートジャングルへ景色が変わっていった。



駅の前の交差点の青信号が点滅し、二人が急ぎ足になったところで

私は追うのをやめた。

お兄ちゃんが何処へ行くのかは気になるが、私には学校があるのである。



時計を確認、残り10分

600sec、今私のいる位置を学校から600m離れていると仮定すると

1m/s、秒速1メートルの速度で移動しなければならない。

すなわち「駆け足」

私は靴をコンバースからオールウェザー用のスパイク(棘ナシ)へ履き替える。


私はお兄ちゃんがなぜ学校へ行かないのか、様々な想定をしながら学校へと向かった。


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:09:12.97 ID:26yPIkAl0
?in 学校


ワカメ「タッチダゥ―――――――――ン!!!!」

先生「YA―――――――HA―――――――!!!!」



先生「だが遅刻だ磯野、学級委員ともあろうお前が遅刻とは何事だ」

ワカメ「すみません」


私は久々に先生から説教を受け、自分の席に着く。

席に着き、自分のFUDEBAKOとNOTEを出し、対算数用に頭を切り替えているところで

後ろ席の人物が声をかけてきた。


若王子「やあ、ワカメちゃんおはよう、キミが遅刻とは珍しいNE」


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:20:20.25 ID:26yPIkAl0
このフランクな口調の人物は「若王子 清彦」

私と共に学級委員を務める男子である。

いつもながら凄い名字だが、服はユニクロであるところを見ると
特に家がお金持ちなわけでもないようである。



ワカメ(今日も上下ユニクロか、おめでてーなw)



若王子に私の遅刻により朝の仕事を全任させてしまったことを詫び

ついでに「真田」という人物を知っているかと尋ねる。


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:23:53.45 ID:a/PoIIy5O
ユニクロ(笑)


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:25:05.60 ID:/Z7GHyLjO
追いついた
ワカメがおかしくなってきてるwwwww


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:32:03.44 ID:26yPIkAl0
若王子「真田?ああ、6年2組の真田君のことかい?」

となんなく答えた。若王子はこう見えて顔が広い


1年から6年までの名簿を所持しており

各生徒の名前、住所、家族構成、趣味、性癖を常に把握しているらしい

別名:歩くクアッドコア


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:33:00.40 ID:tyEggJZ10
顔が広いなんてレベルじゃねぇよwwwww


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:39:50.65 ID:hnXNfaXS0
水を差すようだが、個人的には「歩くSQLサーバー」が良かった


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:43:30.39 ID:26yPIkAl0
ワカメ「その真田君はどんな人なの?」

若王子「ン? 一寸待ってくれたまへ」

ワカメ(今日び一寸なんて使う奴いねーよ・・・)


若王子はカバンの内ポケットから一冊の薄い手帳を取り出した。

若王子「ナ・・ナ・・・ハ・・・ヤ・・・ア・・・カ・・・サ・・サナ・・あったよ」

なんでサ行を調べるのにナ行から始めるのか小一時間問い詰めたい



ワカメ「どう?」

若王子「真田 豪三郎、12歳男、趣味はアニメ鑑賞と読書、愛読書はゼロの使い魔、ローゼンメイデン」
若王子「シャナ、ハヤテのごとく、ひぐらし、キミキス、お気に入りのエロゲーは」

ワカメ「もういいよ」

若王子「つよきす、車輪の国、最終痴漢電車、ネコっかわいがり!あと今期期待してるアニメは」

ワカメ「もういいっつってんだろ」

若王子「苺ましまろ2期、ゼロ魔3期、あとh」


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/24(木) 13:44:09.59 ID:/oIULapU0
ワカメ酷すぎる


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:47:30.21 ID:iyXvDyfsQ
真田君始まったな


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:51:55.01 ID:26yPIkAl0

タァ―ン…

教室に乾いた音が鳴り響く、それはどことなくかんしゃく玉の音に似ているようだ。

同時につい先ほどまでマシンガンの如く喋っていた若王子が急におとなしくなる。


先生「静粛に…!授業中のかんしゃく玉の使用は一切認められていない…!

    繰り返す!かんしゃく玉の使用は無条件で別室(廊下的な意味で)行きだ…!」




ワカメの手の中の銀色に鈍く光るデリンジャーが再び袖に吸い込まれていった。


53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:53:46.61 ID:YpQSQTMXO
もうカツオよりワカメが心配だ


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:55:36.09 ID:26yPIkAl0
先生「えー、それでこのxに代入する変数x'は?」


何事も無かったかのように授業を再開する先生を尻目に

私はクアッド野郎の手から手帳をもぎ取った。

ワカメ「真田…豪三郎…」

そうつぶやくと私は真田ページだけを破り、ポケットの中へ乱暴に押し込んだ。


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 13:57:42.72 ID:HnxUQUNW0
バトルまだー?


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:02:52.12 ID:26yPIkAl0
4時間目の授業が終わり、教室はすっかり給食ムードに変化した。

給食のメニューが張り出された掲示板の前には必然人だかりができ、

その中心にいつぞやの若王子が「今日の給食の胡麻プリンは?」などとみんなにウンチクを披露しているようだ。


私は胡麻プリン談義をしている群衆を離れ、教室へ出る。

目的地は一つ、6年2組

無論、真田 豪三郎の元へである。


60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:04:23.37 ID:iwS6nkrj0
最近の給食は豪華だな・・・・


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:12:44.69 ID:26yPIkAl0
6年生の教室は私達のいる2棟の隣、3棟にある。

移動教室などでなければ通常滅多に行かない場所である。

ワカメ「6年…2組…、ここか」

上級生の教室、それだけでもいささか気圧され気味だが
意を決してドア付近にいる一人の男子生徒に声をかける。

ワカメ「あの」

男子生徒「あ?」

ワカメ「真田さんはいますか?」

男子生徒「ああ、サナダムシは今日も休みだぜ」

ワカメ(今日…も?)

男子生徒「サナダのツレならあそこにいんぜwwww」



そこで初めて私は教室の隅に人だかりができていることに気づいた。



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:14:51.34 ID:26yPIkAl0




ワカメ「洗濯物を干さなければなのでどなたか保守をお願いしたい」


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:24:57.74 ID:OCUtXGg5O


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:25:16.87 ID:xwRC8GkH0


74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/24(木) 14:26:00.77 ID:AjKaSZLV0


75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:26:36.22 ID:PdNlFKylO


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:27:13.62 ID:xmJ7urjy0


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:28:39.85 ID:xwRC8GkH0


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:29:34.87 ID:26yPIkAl0



保守thx


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:31:07.83 ID:OCUtXGg5O
>>72-78

みんなGJ


83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:39:17.68 ID:26yPIkAl0
男子生徒「見物料100円だぜwwwwフヒヒwww」

私はポケット出した胡麻プリンをその男子生徒に渡して、人だかりの元へ近づいた。

ギャラリーの中心では2人の男子生徒が机をくっつけ向き合うように座っている。


ワカメ(腕相撲…?)

遠目から見るとなるほど腕相撲をしているように見えなくも無いが

その手に持っているものを見ると腕相撲からは程遠いものであることが分かる。



一人は美術の授業で使うであろう彫刻刀を振りかざし
もう一人は左手を黒い手袋をはめた状態で机の上に置いている。

男子1「クククッ…!あるとすれば中指か小指…!」
男子2「…………」


異様とも言える光景
男子2は八百万の神様に祈るようにギュッと目を瞑っている
男子1はその姿を飲み込むかのごとく、男子2を凝視している。


85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:48:31.18 ID:26yPIkAl0
異様とも言える光景ではあるがワカメにはこれが何なのか
既に理解していた。

ワカメ「指きりジャック…!」




-指切りジャック-

マガジンに連載中の賭博覇王伝零に登場するゲームの一つで
簡潔に言えば互いの指を賭けるデスゲームである。

先攻後攻を決めた後、先行はノミを持ち
後攻は左手に黒い手袋を嵌め卓上に置く

その際後攻は手袋の指の部分に鉄の鉄板を仕込むことができ
先攻のノミから指を守ることが出来る。

先攻は鉄板の仕込まれていない指、即ち裸の指を予想し
ノミを5本の指どれかに振り下ろす。

鉄板に守られれば攻守交替、指が落ちれば先攻の勝ち

これを3回繰り返す。

ちなみに使える鉄板は原作では12枚なので
指5本×3回、つまりどうやっても鉄板が3枚足りない計算になる。
そこをどうやりくりするかがこのゲームのミソなのである。


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:50:04.69 ID:3FWrO3yu0
零www


87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:53:03.17 ID:brs4rZXdO
アナゴはラスボスなんですね。分かります


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 14:54:34.59 ID:26yPIkAl0
指切りジャック…ここでは彫刻刀を使っているとはいえ
まともに指にHITすればただではすまないはず…

そんなワカメを尻目に男子1がノミを高く振りかざす…!

男子1「俺のターン!!!!その指の熱源ッ!!!切り離すぜぇえ??ッ!」
男子2「あああああもうやめでえぇええぇえええ」


振り下ろされるノミ

ワカメは思わず眼を瞑ってしまった…!


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:02:01.57 ID:26yPIkAl0
一瞬の空虚ののち

キンッ……!

という金属音が響く、どうやら男子1はアタックに失敗……!

男子1「チッ運のいい奴だ」
男子2「た、たしゅかった……」

真ん中にたっていた審判であろう生徒が攻守交替の宣言、

男子2が彫刻刀を持ち、男子1は自分の指を守る為手袋に鉄板をセットする。

下手をしたら自分の指が無くなるリスクがあるにも関わらず
男子1の表情はどこか余裕を物語っていた。


94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:07:45.30 ID:26yPIkAl0
早々に男子1の鉄板セットが終わり、開始の宣言がなされる。

男子2の心もとないノミ…もとい彫刻刀使い、自分の指を晒しているにも関わらず全く怯えを見せない男子1


ワカメ(なんかおかしいぜ…)



男子2の決断は早かった
指を食らわんとする彫刻刀、その標的は薬指……!



男子2が彫刻刀を振り下ろす……!


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:13:01.94 ID:26yPIkAl0


カキッ…


躊躇したのかはたまた恐怖なのか
先ほどの男子1の彫刻刀の捌きっぷりの比べて弱々しい音が鳴る。

どちらにしてもハズレ、彫刻刀は男子1の指を食い損ねたのだ。


男子1「カカカッ…!!読みが甘いぜぇwwww」
              ~~~~~
男子2「うっ…ああっ…」


自分が外せばまた指を危険に晒さなくてはならない。
男子2は既に涙目になり嗚咽を漏らしていた。


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:13:11.37 ID:kv3Z5id2O
何だかつまらなくなったぞ


103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:23:00.92 ID:d9lFERzW0
gdgdは打ち切りの予兆だぜ


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:24:35.59 ID:hnXNfaXS0
今!
>>1は!
なんとか立て直そうと
必死にッッ!!
頭を絞っているんだ!!

黙って待ってろ!!






>>1いる?


105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:24:38.04 ID:26yPIkAl0
男子1が手袋を外す。

が、その際に不注意なのかわざとなのか、

手袋に仕込んだ鉄板を床へ落としてしまった。


床に散らばる鉄板 1、2、3、4……5?


ワカメ(5枚使っての指フルガードだと…?)


私が教室へ入ったとき既に人だかりはできていたことから
おそらく今は3セット中2セット目であると思われる。

1セット目で何枚使ったのかは知らないが
中盤で5枚も使ってしまえば後で苦しくなるのは明白。


そんな二重に異様な光景であるが、ギャラリーの連中はそれがさも当たり前、のような顔をしている。

まるで男子1が負けることはありえない、と物語っているかのようだ


ワカメ(……)


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:30:29.51 ID:26yPIkAl0

男子1「さぁ…さぁ…お前の番だぜフヒヒッwwww」
男子2「もう…堪忍してつかあさい…」

男子2側の残りの鉄板は3枚

なるほど1セット目でおじげづいて5枚使ってしまったのだろう。

2セット目で4枚使ったので、3セット目は3枚で守らなくてはならない。

確率五分の三、40%の割合で指を食われる状態。



男子2は泣きながら手袋に鉄板をセット

親指、人差し指、小指の3箇所をガードしていたのをワカメは見逃さなかった。


108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:37:07.82 ID:26yPIkAl0
男子2が手袋をして机の上に置きファイナルセットがスタート

男子1「俺のよォ、ケータイにはよォ、サーモグラフィー機能がついてんだなこれがww」

男子2「ええっ…!!?」

男子1「だからこーやってカメラ越しに指を見るとわかっちゃうんだよwww」

男子2「そんなの販促じゃないか!」

男子1「俺なんも売ってねーよ」

男子2「そんなのは反則じゃないか!!!!」

男子1「クックッwwwだからわかっちまったんだよwwズバリ中指だろう?」


もちろん現代のケータイにサーモグラフィー機能なんて立派な機能がついているのなぞ存在しない。

男子1お得意の口三味線である。


110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:42:56.77 ID:26yPIkAl0
冷静に考えれば解かることであるが、人間極限に追い込まれると
正常な判断ができないもので、男子1の口三味線は男子2の脳をゆっくりと侵していった。

男子2「中指じゃねーよ」

男子1「ほーwwその反応wwwズバリか?ww」

男子2「中指じゃないって」

男子1「じゃやっていい?」

男子2「もうちょっと考えようよ」

男子1「よし考えた、中指!」

男子2「あと5分!5分考えてよ!」

男子1「1?2?3?4?5、はい5分」

男子2「小学生か!」


ワカメ(俺ら小学生だろ…)


111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/24(木) 15:48:35.04 ID:qkW4j9nF0
もうギルドもカツオも関係ないだろ…


113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:53:15.75 ID:ji+PBVoL0
フラグ回収の腕を見せてもらおうか


120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 15:59:19.51 ID:26yPIkAl0
男子1「はい、じゃ行きますね」

男子2「お願いやめてぇ??」


男子1が彫刻刀をゆっくりと振り上げる。
下を向いた彫刻刀は中世のギロチンかのごとく無慈悲にたたずむ

一瞬の間をおいて

男子1「ズバリ中指RYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」

男子2「うわぁぁあぁああぁぁああ」


122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:02:50.43 ID:26yPIkAl0
そのテの気がなければ人様の指が落ちるのなんぞ見たくも無い。
誰もがそう思い目を瞑る。

教室が静まり返る。



無音の状態



ワカメ(………?)




男子2の悲鳴も聞こえなければ鉄板に弾かれた刀の音もしない。


ワカメは恐る恐る目をあけた。


123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:04:48.42 ID:26yPIkAl0
彫刻刀は中指の上1cmでピタリと止まっていた。



何が起こったのか。



男子1も男子2もある一方向を向いて動かない、もちろんギャラリーも


125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:07:10.72 ID:26yPIkAl0
ワカメはみんなの視線の先へ目を当てた。

そこにはこの教室でファーストコンタクトをとった男子生徒。

私の胡麻プリンをくれてやった生徒がそこにいた。


その生徒は手を使ってしきりにアルファベットの「T」の字を表している。



それを見たワカメを除く生徒一同が騒ぎ出す。




男子1「やべぇ!!!Tのガサ入れがきたぞ!!!!」


126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:10:03.46 ID:fOmw6WwRO
ティーチャーくるー?


127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:13:51.19 ID:26yPIkAl0
男子1の声にみんなが慌てだす。

ワカメ「Tってなんですか?」

男子2「Teacher、まぁ給食だから先生が教室戻ってくるんだよ」

一命ならぬ一指を取り留めてすっかり余裕が戻ってきた男子2が答えた


なるほど、この教室の狂気に呑まれてすっかり忘れていたが今は給食中であった。



見事な連携プレーで指切りジャック道具、麻雀卓、人生ゲームなどが掃除ロッカーに放り込まれていく。

数秒で狂気の教室は普通と変わらない一般的な教室へと変化した。


128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:14:08.73 ID:C3WRz1VcO
追い付いた

なんで小学生が昼休みに指賭けてんだよwww


129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:23:25.25 ID:26yPIkAl0
男子1が床に散らばっていた最後の麻雀牌を拾い上げた瞬間

ドアがガラガラッ!と開いた。


カッカッとハイヒールを鳴らして歩く女の先生が教室へ入ってきた。
少し垂れた目、ソフトウェービーの髪、その優しそうな風貌から
皆が恐れるような要素はどこにも見当たらなかった。

女先生「さぁ、給食ですよ。みんなでいただきますをしましょう」

一同「ハーーイ!」


男子1「っていうかさ、お前誰?」

男子1が麻雀牌を口の中でもごもごさせながら尋ねた

ワカメ「?」

女先生「そういえば見ない子ね?転校生?」


ああ、しまった。
すっかり忘れていたが私は真田の偵察に来ただけだった。

教室の異物感の視線を浴びつつ私は教室を出た。


出際に「松本、今度こそおめーの指もらうからな」という声が耳に入った。


130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:32:50.30 ID:26yPIkAl0
自分のクラスへ戻るとちょうど給食が配り終えられた所だった。

いつものふいんきに安堵感を感じつつ、ワカメは自分の席へつく。

結局真田には会えず、私には胡麻プリンの損失だけが残った。


私は午後の学級委員の仕事をするべく早めに給食をたいらげた。









若王子「あれっMeの胡麻プリンがNE-YO!??!?!?」


131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:33:51.06 ID:26yPIkAl0
すいません、俺の脳みそのキャパシティが限界を超えました。
どう見ても全部アドリブです本当にありがとうございました。


132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:36:34.20 ID:yyv2a5rR0
>>131
更なるアドリブに期待している


135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 16:57:15.58 ID:26yPIkAl0
若王子よ、お前のプリンは真田の情報料に消えちらん

いただきますの後、ワカメはそう呟いた。


6時間目終了後、私はマッハで教科書をカバンに詰め込み、
まだ未練がましくプリンプリンと呪文のように呟いてる若王子を一瞥して私は教室を出た。


136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:02:35.94 ID:26yPIkAl0
急いで家に帰ると玄関には見慣れたお兄ちゃんの靴ともう一つ
スポルディングの白、おそらく真田のであろう靴が置いてあった。

ワカメ「お兄ちゃん…帰ってきてるんだ」

サザエ「あら、ワカメお帰り」

ワカメ「ただいま、お姉ちゃん、真田君来てるの?」

サザエ「ええ、ついさっき帰ってきたのよ。今おやつを持っていく所だから3人で遊んだらどう?」

ワカメ「じゃ私おやつもっていくね」

サザエ「ありがとう、そこにプリン3つと牛乳が置いてあるから」

ワカメ「わかった」



私はプリンと牛乳をお盆に乗せ、お兄ちゃんの部屋へ向かった。


138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:05:25.80 ID:26yPIkAl0
コンコンッ

私の部屋でもあるのになぜノックをしなければならないのだろう、といつも思う。

が、ノックをせずに入ると決まってお兄ちゃんは

K2O「ノックしやがれゴルアッァァァァァァァァアァッ!!!!!!!?!?!!」

と奇声を上げて怒り出すので、私は否応なしにノックしなければならなかった。


カツオ「あー?」

ワカメ「お兄ちゃん入るよ」

ガチャッ


139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/04/24(木) 17:06:53.87 ID:hCLCd5jh0
>>138
k2O吹いたww


140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:08:45.25 ID:Nw4MLLEb0
>>138
ケツオじゃねーかw


141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:10:09.12 ID:26yPIkAl0
入るとお兄ちゃんは真田君となにやらノートパソコンに夢中になっていた。

この部屋にはテーブル的なものがないので
床に置いたノートパソを2人して前かがみで見てる姿は実に滑稽であった。

ワカメ「お兄ちゃん、おやつだよ」

カツオ「ああ、そこ置いといて、、、でさー、この動画マジワロスwwwww」
真田「うはwwwwwこれはテラワロスでござるなwwwww」


私の事など気にしない。
2人してニコニコに食い入るように見ている。

我が兄ながら、ニコ厨きめぇ


143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:13:43.01 ID:26yPIkAl0
私はおやつをお兄ちゃんの部屋に運んだ後
お姉ちゃんのいる台所へ戻る。

サザエ「あら、おやつ運んでくれた?」

ワカメ「うん、あのねお姉ちゃん、お兄ちゃんのことで話があるの」

フネ「あらワカメ、帰ってたのかい」


おカルさんの所へ行っていたらしいお母さんもちょうど戻ってきた。

これは好都合


144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:17:42.07 ID:26yPIkAl0
意を決して2人に打ち明ける

ワカメ「今日お兄ちゃん、学校行ってないんだよ」

サザエ「え……?」

私は今日お兄ちゃんをスネークして
全く別の方向へランナウェイしたことを全部お母さんとお姉ちゃんに話した。

フネ「カツオが…」

サザエ「それ本当なの…?」


てっきり毎日学校へ行っていたはずの自分の息子がサボっていたのだ。
2人は結構なショックを受けているように見えた。

私はその姿を見てさらに胸が痛くなった。


145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:22:16.47 ID:26yPIkAl0
さて、お姉ちゃんは直情型のビッグマシーンだ
激怒してすぐにカツオと真田君を呼ぶだろう。

だがカツオvsサザエの100年戦争は今に始まったことじゃあない。

カツオはお姉ちゃんの声色ですぐ感づくだろう。

感づかれてしまってはあの部屋に閉じこもられて篭城戦になる。
真田の帰宅時間まで篭城されては、こちらの部が悪い。


その秘策としてこれだ、

私はポケットから3本の銀色に輝く物体を握り締めた。


147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:23:53.00 ID:26yPIkAl0
サザエ「今日という今日はもう辛抱ゴロニャン!!!ビシッと言ってやるわ!!」

そらきた、直情型からそろそろV6へ移行したらどうだ。

ワカメ「待ってお姉ちゃん、もうすぐお兄ちゃん、自分から出てくるよ」

フネ「それはどういうことだい?」

ワカメ「まぁ見ててよ」


148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:26:39.41 ID:26yPIkAl0
数分後、お兄ちゃんのいる部屋の襖が開く音がした。

そして台所へ

カツオ「お母さんスプーンはー?」

サザエ「カツオ、真田君を連れて来なさい」

ゲツオ「げぇっ!サザエ!」

カツオがすかさず逃げようと回れ右をする。

しかし フネ にまわりこまれてしまった !

カツオ「くっ……」






ワカメ「 計 画 通 り 」


151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:30:38.74 ID:26yPIkAl0
フネサザエペアに挟み撃ちにされ、カツオはようやく観念し、

2人はお兄ちゃんを連れて真田君のいる部屋へ行った。


ポケットのスプーンを食器棚に戻し、私も部屋へ向かうことにした。


153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:35:39.21 ID:26yPIkAl0
襖に耳を当て本日2回目のスネーク
部屋の中から怒鳴り声が聞こえることからもう始まっているのだろう。



お姉ちゃんの怒鳴り声は10分ほど近所に響き渡った。

しかし磯野家に苦情が来ることは無い、100年戦争と名づけるだけあって

もう日常の一部と化しているのだ、お隣のじいちゃんも「ハハッ、ワロス」程度にしか思っていないのだろう。

縁側で本を見ながら碁を打っている。


154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:39:20.45 ID:26yPIkAl0
お姉ちゃんがひとしきり怒鳴り終え、部屋に暫しの静けさが訪れる。

お姉ちゃんと違ってお母さんは行動派の実存主義である。

おそらく罰として部屋の漫画を没収するだろう。





予想通り部屋から今度はカツオの声が響きだした

カツオ「ローゼンはらめぇぇえぇえぇ!!」




ローゼン?
私はポケットから昼間若王子から失敬したデータ用紙を取り出した。


155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:42:25.90 ID:26yPIkAl0
ローゼンメイデン
麻生外務大臣の愛読書である萌え漫画

ワカメ「フーン…」

麻生が読んでるから、という建前が欲しかったのか。キモヲタめ

まぁ今の私にはそんなことはどうでもいい。



私は作戦の第二段階に移ることにした。


156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:45:43.56 ID:26yPIkAl0
ワカメ「タラちゃ?ん」
タラヲ「はーいですぅ」

磯野家の小型工作兵、タラヲ。
無垢であり罪悪感のない歳であるが故、機動力は磯野家随一。
過去何度もカツオやマスヲの企みを粉砕している歴戦のエリートであり
どの味方にも属さないフリーギルド的存在である。


ワカメ(今日はこいつを使おう、クククッ)


157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:47:23.74 ID:3K1l62mfO
ローゼンは萌え漫画じゃないもん!


158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:51:38.67 ID:26yPIkAl0
ワカメ「タラちゃん、お兄ちゃんの漫画見たくない?」

タラヲ「え?あの押入れの二重扉になってるやつのですか?」

ワカメ「そうだよ、見たくない?」

タラヲ「見たいですぅ、でもカツオお兄ちゃんがこれは僕にはまだ早いって…」

ワカメ「お兄ちゃんがね、見ていいってよ」

タラヲ「ほんとですか!?」

ワカメ「ただ、私が言ったってことは絶対言っちゃダメだよ?」

タラヲ「わーいですぅ!行ってくるですぅ!」



さぁ、行け、小型工作兵。
存分に暴れるが良い。


159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 17:57:17.32 ID:26yPIkAl0
ガラガラッ

タラヲ「カツオおにいちゃーん!」

カツオ「な、なんだいタラちゃん(ハッ!殺気!)」

タラヲ「押入れにあるまんムグッ!」

カツオとて馬鹿ではない、「押入れ」という単語が出た瞬間に危険を察知したのか
すばやくタラちゃんの口を塞ぐ


カツオ「タラちゃん、ほらプリン食べたくない?僕のをあげるよ」
タラヲ「いらないですぅ?、さっきお姉ちゃんにもらったですぅ?」

カツオ「なっ…」



ワカメ「  計  画  通  り  」


160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 18:08:31.54 ID:26yPIkAl0
タラヲ「それより押入れにあるおっぱいの漫画見せてくだーさい」

カツオ「なんのことかなタラちゃん」

タラヲ「女の人のおっぱいのやつですぅ!この前見ようとしたらカツオお兄ちゃんが
     僕にはまだ早いって見せてくれなかったやつですぅ!」

カツオ「きっとマスオお兄さんのと見間違えたんだようん」

タラヲ「えーと、確かここですぅ!」


カツオ「ばっやめろ!!!」


162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 18:25:06.77 ID:26yPIkAl0
タラちゃんは押入れを開け、上段と下段に分かれているしきりを取り出した

カツオ「ジーザス……」


サザエフネは(´・ω・` )こんな顔になってるし、真田などはもはや空気である。

タラヲ「あったですぅ!」

押入れの上下を分けていたしきりの中は空洞になっていて
その中から大量の本が出てきた。


165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 18:32:05.72 ID:26yPIkAl0
音を立てて本が落ちる



サザエ「ブルマDE女の子☆…」

フネ「セーラー服を脱がしちゃイヤン☆…」

タラヲ「淫乱メガネっ娘ですぅ!」

真田「スカトロ大全wwwwwwwwwwwwwwwwww」


カツオ「ジーザス…」


167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 18:36:53.54 ID:26yPIkAl0
タラヲという突然のダークホース、カツオのエロ本所持で

フネサザエは怒る気が失せたようだ。

みんな無言で部屋を出て行った。


残ったのはカツオとそのエロ本のみ


真田「おっおいらも帰るでござるよ!!」


親友カツオのスカトロ趣味には流石の真田は引いたようだ。



なんとも後味の悪い空気が磯野家を包んでいた。


168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 18:38:38.12 ID:B7qEhG7XO
これは…一家惨殺フラグ…?


169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 18:42:10.82 ID:26yPIkAl0
その日から真田は磯野家には来なくなった。

自分の性癖が露呈されたのか、お兄ちゃんは完全な引きこもりになってしまい

とうとう小学校の卒業式まで学校に出ることはなかった。


171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 19:05:55.41 ID:26yPIkAl0
変わったのはお兄ちゃんだけではなかった。


ワカメ「お兄ちゃん、このままじゃ中学の入学式にも行かなくなるよ」

サザエ「そうね」

ワカメ「そうねって……お姉ちゃんお兄ちゃんが心配じゃないの?」

サザエ「心配よ、でも時にはほうっておくのも大事なのよ、買い物いっつくらぁ」




お姉ちゃんはあのエロ本事件以来、カツオお兄ちゃんに構うことをしなくなった。

ご飯は部屋の前に置いておき、食べ終わった配膳を取りに行くという、出前スタイルになっていた。


172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 19:08:14.82 ID:26yPIkAl0
中学校の入学式が近づいてきたある日

一人の男子が磯野家を訪ねた。


「カツオ君はいますか?」


その声に聞き覚えがある。




かつての野球友達であり、元親友




中島の姿がそこにあった。


174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 19:11:28.06 ID:26yPIkAl0
ワカメ「中島君久しぶり、お兄ちゃん?」

中島「ああ、ちょっと上がらせてもらうよ」

ワカメ「えっ、でも今は…」

中島はワカメの制止も聞かず、家に上がりこんだ

そしておもむろにカツオの部屋の前に立ち


中島「カツオ君、カツオ君、いるんですか?」


しかし中からの反応はなかった。


177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 19:19:45.51 ID:26yPIkAl0
中島「カツオ君、カツオ君いるんでしょ?」

中からの返事はなかった

中島「カツオ君、カツオ君いるんだろ?」

それでも中からの返事はなかった



中島は大きく息を吸うと

中島「いるんだろッ!!磯野ッ!!!」

中島はこれまでの弱々しいイメージをぶち壊すかのような咆哮を上げた。

同時に部屋の襖がガラッと音を立てて開いた。



カツオ「中島か…」

中島「久しぶりだな、磯野」



中島「野球…しようぜ?」


184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 19:51:44.59 ID:26yPIkAl0
カツオ「でも道具がないんだ」

中島「ボールがあればできるだろ」

カツオ「でも靴もないんだ」

中島「裸足でもできるだろ」

カツオ「でも…今更野球してくれるような奴なんて…」



中島「俺がいるだろ」




全カツオが泣いた。

自分は逃げていたのかもしれない、目をそらしたかったのかもしれない。

父親の死という悲しみから、

逃げ出す自分の手を捕まえてくれる仲間が欲しかったのかもしれない。

内側から壊せない硬い殻を強引にぶち破ってくれる。そんな仲間を。


185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 20:00:18.88 ID:26yPIkAl0
カツオ「ただいま!!」


タラヲ「あっカツオお兄ちゃんですぅ?」

サザエ「いつまで遊んでたのよ、遅いわよ、早く手を洗ってらっしゃい」

カツオ「はーい」


そこには元気なカツオといつもの磯野家の日常が戻っていた。


ワカメ「お帰り、お兄ちゃん」

カツオ「ああ、ただいま」


188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 20:07:23.95 ID:26yPIkAl0
あれからキャッチボールをしながら中島と色々なことを話した。


ピアスをあけたら親父と喧嘩になったこと。

いつも野球をしてた空き地にマンションになる話が出て、みんなで反対運動をしたこと。

花沢さんと田口君が付き合いだしたこと。


自分の事を一つ打ち明けるごとに自分の中で何かが一つ清算されていくような感じがして心地よかった

俺達は日が落ちてボールが見えなくなるまで語り合った。


別れ際に

中島「次までにバット買っておけよ」

と照れくさそうに言ったのを今でも忘れない。


190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/24(木) 20:17:45.64 ID:26yPIkAl0
それから中島はちょくちょく家に来るようになった。

「磯野、野球しようぜ」

というお決まりのセリフと共に家を飛び出し、日が暮れるまでキャッチボールをした。


中島は野球の盛んな都立中学へ進学、ゆりかわさんも名門の私立中学への合格が決まったそうだ。

自分が部屋に篭っている間にみんな太陽の下で成長していたのだと改めて痛感させられたが


自分はまだ12歳だ、これから色々決めていけばいい。


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コメント
この記事へのコメント
・・・gdgdってレベルじゃ・・・
2008/04/26(土) 10:57 | URL | 蒸発した名無し #-[ 編集]
ワカメらへんから読むのやめた
これっておもしろい?全部読んだ人。
2008/04/26(土) 13:43 | URL | VIPPERな名無しさん #-[ 編集]
題名に意味はあったのか?
2008/04/26(土) 14:08 | URL | 語る程の名前はない #-[ 編集]
最後の最後だけはよかったかな
2008/04/27(日) 01:16 | URL | 語る程の名前はない #-[ 編集]
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